年会長挨拶

謹啓 時下、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、この度、日本薬物動態学会第40回年会を、2025年10月20日(月)から23日(木)までの4日間にわたり、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催する運びとなりました。京都での開催は2009年以来、実に16年ぶりであり、この歴史ある地で再び会を開けることを、大変嬉しく存じます。過去2年間は国際学術団体との合同会議を開催して参りましたが、今年は3年ぶりに国内単独での開催となり、薬物動態学の新たな展望を開く貴重な機会と考えております。

薬物動態学は、医薬品の有効性や安全性を左右する重要な科学領域であり、基礎研究から臨床応用に至るまで幅広い範囲をカバーしております。近年、関連分野の進展と技術革新が著しく、薬物動態の評価・予測技術は飛躍的に発展しています。さらに、新たな知見の発見や学問体系の深化とともに、創薬モダリティの多様化が進む中、薬物動態研究にも一層の革新が求められています。

今回の年会テーマは「創薬・医療の未来を拓く革新の交差点」と定め、伝統と革新が調和する京都の地で、様々な分野の研究者が集い、知見を共有することにより、薬物動態研究における新たな科学的アプローチや革新的なイノベーションの可能性を探る場としたいと考えております。学術的な討議に加え、参加者同士の交流を深めるための多様なセッションや交流の場もご用意しております。こうした交流が新たなアイデアや共同研究のきっかけとなり、薬物動態学のさらなる発展に寄与することを期待しております。

薬物動態研究に従事される皆様、また興味をお持ちの皆様にとって、この年会が知識の深化と新たなつながりの場となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

謹白

2024年11月吉日

日本薬物動態学会第40回年会
年会長 山下 富義
(京都大学大学院薬学研究科 教授)